クラウドWi-Fiという言葉をご存じですか?
これまでのポケットWi-Fiなどは、回線の契約情報が記録されたSIMカードを端末に直接差すことによって、その回線のインターネットを使うことができました。
これに対して、クラウドWi-Fiは端末ではなく、クラウドサーバー上で世界各地のキャリアのSIMカード情報を管理しています。
端末にはクラウドサーバーに現在地を知らせる役割を果たすSIMカードが装着されており、その現在地の情報を基に、WiFiを使う場所に応じて最適なSIM情報を端末に送ることで、世界各国でインターネットが可能になります。
クラウドWi-Fiのメリット
では、具体的にクラウドWi-Fiにはどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
通常のポケットWi-Fiだと、国を移動する度に現地のSIMカードを購入し差し替える必要がありますが、クラウドWiFiは、日本で利用しているWi-Fiルーターをそのまま海外に持っていくだけで自動で現地の電波を使うことができます。
今までは海外でWi-Fiルーターを使おうとすると、
・切り替え手続きが大変
・現地でSIMカードの調達が必要
・料金が高い
などの難点がありましたが、クラウドWiFiの登場により海外でのWiFi利用が簡単でお得になっています。
また、現在地で複数の回線が利用できる場合、クラウドWi-Fiでは自動的に「最も繋がりやすい」回線のSIMカードを割り当てます。
日本国内で例えると、ドコモとauが利用できる場所でドコモの方が繋がりやすいなら、自動的にドコモの回線に繋がるようになります。
海外でも同じように、一番電波状況の良い回線を選んでくれるので、慣れない海外の回線の中から自分で選ぶ手間がありません。
クラウドWiFiは国内で使うWi-Fiルーターとしてもオススメです。先ほども触れましたが、複数社の回線が使えるということはドコモの電波が入らなかったら自動的にauの電波に切り替えるということが可能です。これにより、1つの回線だけのサービスよりも快適に使えるエリアが広くなります。
クラウドWi-Fiのデメリット
クラウドWiFiのデメリットとして以下のようなことがあります。
海外でも場所によってはインターネットが規制されている地域がありますので、クラウドWi-Fiを利用する際、その地域の法律や通信規制が適用される可能性があります。
事前に渡航先のインターネット事情を確認しておいた方が良いでしょう。
Wi-FiルーターのサービスとしてWiMAX回線がありますが、クラウドWi-Fiでは基本的にLTE回線を使用しています。
WiMAXとLTEの通信速度の理論値(WiMAX … 下り最大867Mbps、LTE … 下り最大100~200Mbps)を比較すると、LTEの方が通信速度が遅いということが分かります。